« [+18]BD vs HD DVDで「洗濯屋ケンちゃん」的話題が盛り上がらない理由 | トップページ | [ネット規制]「優良(有害)」指定というのは、こう行われるようです »

2008年3月31日 (月)

[児童ポルノ]アップルパイ・イシューと対抗勢力としてのblog言論

20080324

 大仰なタイトルになってしまった。

 「テロの恐怖・危険」と同様、特に「子どもの安全、安心」というテーマはapple pie issue=誰にも拒否できない話題=として、いつも恐怖を煽る材料に使われるようだ。

 <サイバーポルノのエピソードは、どれほどいいかげんな研究でもパニックを起こせるという事実を示している。しかも困ったことに、パニックは研究の信頼性が否定された後にも生き続けてしまうのだ=「アメリカは恐怖に踊る」p113>

 単純所持も罪に問う改定(改悪)児童ポルノ法案に関して、興味深い先行事例がアメリカにある。

 1995年、米カーネギー・メロン大学の学部生だったマーティ・リム氏による“研究成果”が「タイム」誌に掲載された。

 「オンライン・ポルノについて徹底的な研究」を行ったところ、「91万7410ものきわどい写真や、表現や、話題や、映像を発見」。また、「ユーズネット(ニュースグループのネットワーク)上のニュースグループが保存しているデジタル映像の83.5%がポルノである」という。

 この“研究”や83.5%というショッキングな数字は、ネットコンテンツの検閲を法制化しようとしている議員たちや、保守派の市民団体に繰り返し引用された。
 そうして、時代についていけない親たちの劣等感は刺激され、フィルタリングソフトは売れ、ISP各社は疑わしいコンテンツの検閲を始めることになる。
 1996年には、ネット・ポルノを制限する法案ができた。しかし、最高裁は他の検閲的な法律を拒否したのと同じ理由で、この法案を棄却した。

 実は、リム氏の“研究”は相当に杜撰で、91万7410のうち潜在的なポルノ映像を含むものは3%にすぎず、そうした映像も見るためには会費が必要だった。結局、リム氏が調べた、子どもたちにもアクセス可能なホームページのうち、リム氏の言う「R指定」や「X指定」にあたるものは、わずか9つ(0.08%)にすぎなかった。
 また、「83.5%」も、ユーズネット上のわずか17のニュースグループの投稿ポルノの比率にすぎなかった。当時、ニュースグループは何千とあり、卑猥な映像を提供しているのはわずかであり、それを見るには特別なソフトが必要だった。

 以上、「アメリカは恐怖に踊る」の第三章「子どもという『金のなる木』」の一部を要約。
 10年ほど遅れて、今度は日本ユニセフ協会が妙なキャンペーンを始めた。

 そして、日本ユニセフ協会の主張はリム氏の“研究”同様、かなりgdgdであって、それは指摘するblog記事が追い切れないほど上がっている。
 例えば、(財)日本ユニセフ協会インタビュー【第4回】「状況が悪化しているとはいっていない」|マンガ論争勃発のサイトなど。

 また、「日本は児童ポルノ発信大国」という自虐観についても、
 http://www.telefonoarcobaleno.org/en/pdf/ANNUAL_REPORT_2007.pdf

  1位 アメリカ.(10,503件/ 61.72%)
  2位  韓国     (1,353件/ 7.95%)
  3位  ロシア    (1,232件/ 7.24%)
  4位  ブラジル   (1,210件/ 7.11%)
  5位  イタリア     (423件/ 2.49%)
  6位  スペイン    (288件/ 1.69%)
  7位  チェコ      (285件/ 1.67%)
  8位  日本      .(165件/ 0.97%)
  9位  スウェーデン. .(123件/ 0.72%)
 10位  カナダ     (116件/ 0.68%)

 こんな調査が掘り起こされている。

 そして、ここに来てblog言論が興味深いところに行き当たった。もちろん、判断はまだ留保、安易な陰謀論には与しないという大人の慎重さを強調した上で、日本ユニセフ協会がなぜ、さして効果を期待できずむしろ弊害が大きいと懸念される児童ポルノ法改悪に血眼になるのか、インターネット・ホットラインセンターとかいうわけの分からない団体が出てきたぞ、どうも天下りとか利権とか、そういうのが見え隠れしてきたんじゃないかって感じ。

 「財団法人日本ユニセフ協会」の後ろに「ホットラインセンター」がいると、「財団法人ユニセフ協会」が自白した件/児童ポルノ法 - カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記 / オタクのNPOを作ってみる。(仮):インターネット・ホットラインセンター:現状1 - livedoor Blog(ブログ) / チラシの裏(3周目) ホットラインセンターは警察庁の私的天下り組織なのでコレくらいのウソはつくでしょう

 「アメリカは-」でも、「親の不安をあおれば金になる」と指摘されております。

 日本ユニセフ協会のgdgdな主張、アップルパイ・イシューに丸乗っかりな大手メディアと、こうしたblog言論を比較した時、われわれはどう判断したらいいのでしょうか。





アクセス解析アクセスランキング

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104998/40697837

この記事へのトラックバック一覧です: [児童ポルノ]アップルパイ・イシューと対抗勢力としてのblog言論:

» blogまとめさいと [blogのリンク集]
blogのリンク集形式のサイト情報です。の情報収集にお役立てください。 [続きを読む]

受信: 2008年4月 1日 (火) 02時18分

» 高市とホットラインセンターの望む利権監視社会 [チラシの裏(3周目)]
とりあえず読んでくれ。 本音がちらほらでてて面白いから。 自民党「有害ネット対策」 高市早苗議員に聞く 以下抜粋 これらの制度のなかで、たとえば自社サイトが青少年有害情報に定義されて、異議申し立てをしたい場合がある。 その場合は、新設される「指定青少年有害情報紛争処理機関」が担うことになる。 同機関は、主務大臣等が社団法人や財団法人の中から指定する。 「今想定しているのは、インターネット・ホットラインセンターやインターネット協会です。ただし、莫大な量の情報を監視はできな... [続きを読む]

受信: 2008年4月 5日 (土) 13時38分

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。