« 「Morte alla Fransia Italia anela!」。自称愛国者のいかがわしさよ | トップページ | [blogからの伝言]そう言えば、tomozoさんに「ありがとう」言うの忘れてた »

2008年2月15日 (金)

[CGM]「ハンマークラヴィーア」あるいはハンマーアクションとしての初音ミク


Hatusne_5   ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770年12月-1827年3月26日)が大曲「ピアノソナタ第29番変ロ長調作品106」、通称「ハンマークラヴィーア」を書き上げたのは1818年。一切の妥協を排し、ピアノの持つ表現力、芸術性を極限まで追求した楽曲だ。
 あまりに高度で難解な楽曲は当時、人には演奏不可能と言われたが、ベートーヴェンは「50年経てば人も弾く!」と述べたという。(以上、wikipediaからのパクリ)

 しかし、天才ベートーヴェンも未来予想はできなかった。50年とかからず、わずか約20年後、この大曲は演奏されることになったのだから。なぜか?

 理由は後述するとして、この逸話から導き出される教訓は、音楽における科学技術と才能のスパイラルな関係のこと。そうそう、VOCALOID初音ミクとプロシューマーの相互刺激作用が生み出す新しい音楽の可能性だ。

 プライベートでこの前、VOCALOIDを開発したヤマハの中の人の話を聞く機会があった。

 ベートヴェンの予想は良い意味で裏切られ約20年後、フランツ・リスト(1811年10月22日-1886年7月31日)やクララ・シューマン(1819年9月13日-1896年5月20日)によって「ハンマークラヴィーア」は演奏されることになる。

 演奏不可能と言われた「ハンマークラヴィーア」が奏でられた背景にはもちろん、シューマン、リストという天才の出現が欠かせない。しかしもう一つ、見逃せないのは、ピアノのハンマーアクションが劇的に進化したことだ。リストの超絶技巧も、ピアノの進化があってこそ可能になった。
 ピアノだけではない。1797年、ヘンリー・モーズリーが近代的旋盤を発明したことにより金属加工技術が飛躍的に向上し、ホルンやトランペットといった楽器が誕生した。

 そうそう。科学と音楽は相互刺激的に発展していく。
 ピアノの歴史  ピアノ  いろいろな楽器を知ろう  MUSIC PAL  YAMAHA

 イタリアのクリストフォリがピアノ・メカニズムを発明した1709年から300年後の2003年2月、ヤマハが音声合成エンジンと歌声を作成・合成することができるミキサソフトVOCALOIDを開発。その4年半後の2007年8月31日、VOCALOIDを利用した音声合成・DTMソフト「初音ミク」が発売された。
 VOCALOIDはピアノと比較にならない速度で普及、認知されている。

 貴族の嗜みだった音楽は、いまや大衆に解放されている。プロシューマーはIT機器の劇的な進化によりあらゆる音源、そして歌声までも手に入れた。プロシューマーは高速大容量のネット環境により発表と評価の場を得た。

 初音ミクを、ただのヴァーチャル・アイドルと捉えると見誤る。

 ベートーヴェンが「50年経てば人も弾く!」と「ハンマークラヴィーア」を書き上げてから約200年後。科学技術に才能が息吹を吹き込み、才能が科学技術により発掘され、また科学技術が進化し…才能と科学技術のスパイラルな関係が音楽をさらに発展させている。

 初音ミクがそんなエポックになる、いや、なればいいなぁ…と、ヤマハの中の人の話に感激して勢いで書いてしまった。

 ところで。ヤマハの中の人の話は40人くらいで聞いたんですけど、初音ミクを知っているのは俺だけでした。orz



アクセス解析アクセスランキング

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104998/40127503

この記事へのトラックバック一覧です: [CGM]「ハンマークラヴィーア」あるいはハンマーアクションとしての初音ミク:

» 【政治】「電子投票、詰めの激論」 永田町インサイド(日経新聞2月14日夕刊7ページ) [散策]
とても良い記事だと思いました。中村哲治議員の思った疑問、心配がはっきり書かれています。そして、これは、多くのブログで書かれていたものでした。 日経記事は、「時間の短縮 地方で実証」や「継続審議となった今回の法案には財政支援が盛り込まれている」と推進寄りとも読めますが、「投票という政治制度の根幹にかかわる行動を左右するだけに、その信頼性や安全性などを巡る議論は各国で活発だ。韓国でも政党間の意見対立で今年導入される予定が不透明になっている。試行錯誤は続いている。」と、表題とは違って、各国とも...... [続きを読む]

受信: 2008年2月16日 (土) 08時47分

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。