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2007年8月11日 (土)

[美しい国]「戦争ができる国づくり」がリアリティを持っちゃって苦笑する

 半年くらい前だったか、左派系教師サークルの内輪勉強会で講師みたいなことをやった。その時、彼らが例えば全国学力テストを「戦争のできる国づくり」と批判していたので、「説得力もリアリティもないし、世間では理解されないから、もっと身近な訴えの方が良いのでは」というような苦言を呈した。

 ただ、安倍晋三さんが政権を執って以降、安倍さんとその周辺が、「戦争のできる国づくり」にリアリティを与えているように思える。その結果が最近の護憲論の復調(?)とか、新しい参院では<参院「改憲派」、3分の2を割る>につながっているのではないかと感じてきた。

 ネオリベ的ゆとり教育<限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいいんです@三浦朱門さん>や学テが、例えば武器輸出を解禁したかったりする財界の要請を受けたエリート選抜であるとかなんとかは、まぁそれほど無関係ではないし、そもそも格差社会と戦争というのは親和性が強いから、いまの政権に格差=機会不平等を解消しようなんて気は多分ない。太平洋戦争だって、都市と地方、地主と小作といった絶望的格差に喘いだ層が熱狂的に支持して時に軍部を弱腰と批判し、新聞は新聞で好戦的記事で売り上げのばして、それがまた受け入れられたわけだし。
日刊ベリタ  記事  影山あさ子「戦争する国・アメリカ」(1) 格差社会が生み出す戦争する若者たち / 百年の孤独byAequitas 格差をつくる意味 / 踊る新聞屋-。 民主的徴兵制~格差社会の断面

 だから、学テが「戦争のできる国づくり」につながるという理屈は、理解できなくもないような気がしないでもないけど、せっかく現場を預かっている教師なのだから、大所高所から「戦争ができる国づくり」と批判するより、もっと子どもや保護者と連帯できる方法があるんでないか、と思っていた。

 その方法が何か、答えはないけど、保護者が我が子には良い学校に行ってできるだけ安楽で安定した人生を歩んで欲しいと願い、そのために国策のレールに乗ることを、誰も批判はできないでしょう。教師だって、そこそこ以上の大学出て採用試験に受かった、まぁ見る人から見れば“勝ち組”なんだし。
 「だから左翼や日教組はダメなんだ」と反発覚悟で指摘したら、意外と納得してもらった。俺もネオがつかない自称リベラルだけど、エヘッ。

 だけど今、また考えが変わった。

 例えば「原爆しょうがない」にしても、言外にいろいろ言い足りなかったことはあろうが、「おいおい。いずれ『しょうがない』と言って戦争始めるんじゃね? 原爆使うんじゃね?」というような、そんな軽さを感じさせるし、勇ましい発言の割には実はヘタレ(失礼)であることがバレバレになった安倍さんが、その育ちの良さも災いして、現代の富永恭次じゃね?という感じもしてきた。

 いや、なんで富永恭次さんかって、例えば8月15日の靖国参拝なんだけど、
 <靖国参拝、全16閣僚が15日見送り 50年代半ば以降初めて
 安倍首相は九日、記者団に対し「行く、行かないについて明言する考えはない」と述べた。

 わたしは政治家を見るとき、こんな見方をしている。それは「闘う政治家」と「闘わない政治家」である。
 「闘う政治家」とは、ここ一番、国家のため、国民のためとあれば、批判を恐れず行動する政治家のことである。
 (略)
 初当選して以来、わたしは、つねに「闘う政治家」でありたいと願っている。それは闇雲に闘うことではない。「スピーク・フォー・ジャパン」という国民の声に耳を澄ますことなのである。

 =『美しい国へ はじめに--「闘う政治家」「闘わない政治家」』

 とまぁ、市井にいれば勇ましいこと言う輩に限って、有事には役立たずという現実をいくらでも見られるので自戒が必要だしそれほど驚かないが、さておき、国際貢献はしなきゃならんし、自衛隊も必要だし、時代に合わないから憲法も変えた方がいいかもねぇ~と考えていても、安倍さんとその周辺な人たちに憲法や9条を玩具にさせたらエライことになりそうだ! 安倍さんが好戦的なのはいいとしてもちょっとヘタレだから、いざとなったら安倍さん責任取らないで俺らだけさらに痛い目に遭うんでないか、どうも「戦争ができる国づくり」もアリかもしれん!って危機感が、多少は広がってきたのではないかと。
 これも、「戦争ができる国づくり」キャンペーンが奏功したんでなくて、安倍さんとその周辺の自爆なんだけど。

 いまのタイミングで改憲に失敗したら、もうしばらく改憲問題は俎上にも上らないよ、もしそうだったら、ありがとう安倍さん。

 とはいえ、そもそも安倍さんが指揮官だと、勝てる戦争にも大惨敗しそうで、それはもうこんな話以前の問題なんだが。

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