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2007年5月 5日 (土)

[社会]「『安全神話の崩壊』という神話」が崩壊する足音が聞こえる?かな

「昔は良かった」的な論客は、昔の少年は倫理観があって、今の少年は全然ダメだ、心の教育が必要だ、みたいなコトを言いがちです。
教育については、単なるノスタルジーや感情論に基づく政策論争が多すぎるように感じます。
教育改革も、少年犯罪対策も、統計に示されている客観的事実を踏まえた上で議論を進めていく必要があるのではないでしょうか。
誤った情報や誤解に基づく政策論争は、政策論争を不毛にし、政策の質の低下につながります。

 えと、極めて真っ当、まさにその通り!の一文なんですけど、これを書かれているのは、衆院の教育再生特別委員会委員でもある自民党の衆院議員さん。
 <衆議院議員 山内康一 の「公募新人奮闘記」 「凶悪化する少年犯罪」のウソ

 芹沢一也氏の「ホラーハウス社会」を読まれての一文です。「安全安心対策」とか言えば、共産党まで諸手をあげて関連予算に賛成する「安全メルトダウン」「安全神話の崩壊」的思考停止情況が未だ続く中、自民党の衆院議員さんがこんなことを書かれることに正直、俺はビビった、奴らもビビったところです。

 率直に山内議員、よくぞ書いていただきましたと拍手、パチパチパチ。

 ちょうど「少年犯罪の凶悪化・低年齢化」という俗説に引っ張られた改正少年法案が衆院委で強行採決されて、今国会中に成立確実な情況で、未だ「少年犯罪の低年齢化、凶悪化を受け少年法の改正案が…」とか、恥ずかしい冠言葉がマスコミを騒がせていますが、4日の朝日新聞によれば、この改正少年法案に、野党からは「科学的根拠がない」、法務省内からは「年齢での線引きはしないというのが法改正の哲学だったのに」といったため息が出ていて、迷走状態のようです。

 「安全神話の崩壊」が「神話」であることは、とりあえず<「体感治安と実際には落差」(o^-')b 東京新聞♪|女子リベ  安原宏美--編集者のブログ><[社会]「体感治安」の次は「ネットの恐怖」だ>などを。

 ちょっと古いけど、「安全神話崩壊のパラドックス―治安の法社会学」の著者、河合幹雄教授が「Webマガジンen 治安が「あぶない」は「あぶない」」でこんな指摘をされています。

殺人と聞けば、凶悪な殺人鬼が無垢な被害者を殺すことを考えるとすれば、そのようなケースは極めて少ない。強盗の場合でも、殺しまでいく場合には、恨みの犯行もかなり含まれ、家族の場合も含まれる。自分の家族に問題がなく、ヤクザとのかかわりもない、つまり、自分の側に、原因がなく、純粋に突然事件に巻き込まれるのは、通り魔事件の数件と強盗がらみの二、三十件のみであろう。

<日本でクマや毒ヘビにやられる確率と比較して、どれほど、通り魔事件が滅多にないことであるかを自覚してほしい。その年に数回しかない事件を、大きく報道し続けて、治安悪化の印象を与えてきたことをマスコミは反省すべきであろう。>

<たとえば、少年犯罪の増加も凶悪化も全くの誤認であるが、少年犯罪の全体像を観察すれば稚拙化しており、今の少年たちは「犯罪さえできない」ぐらい問題をかかえていることがみてとれる。報道機関は、全体像を捉えることを常に意識して報道すべきである。

 個別の事件を一つ一つ見ていけば、すべてが悲惨で言葉を失うし、最大限の被害者保護が必要なのは当然として、ただしそれと社会総体の政策決定はまた別問題なわけです。そうしないと問題解決には結びつかないということなんですが、社会不安パニックの最中は費用対効果や実効性を無視して、取りあえず「厳罰化」や「監視・隔離」「規範意識の涵養」とか、声の大きな一見、分かりやすい対策が幅を利かせるのだけど、それって実は負のサイクルなんですよね、多分。

 東京都の元治安対策担当部長の久保大氏は「全国の自治体に広がっている施策は、ほとんどが的外れであり、時には有害でさえある」とまで指摘されておるわけです。=http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20060925/mng_____kakushin000.shtml

 山内議員は、教育井戸端会議でなくて教育再生会議の「道徳の正式教科化」について、御大山崎正和氏が述べた苦言にも賛同されております。
衆議院議員 山内康一 の「公募新人奮闘記」 山崎正和氏の道徳教育論

 道徳教育、教科で教えるべきでない…中教審会長が発言
 中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の山崎正和会長は26日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見し、教育再生会議が検討している道徳の正式教科化について、「道徳は教科で教えるべきではなく、教師や親も含めた大人が身をもって教えるべきだ。科目として点数をつけ、教科書を使う教科とすることは無理があると思う」と述べ、否定的な見解を示した。
 山崎氏は「中教審会長としては、委員の議論に耳を傾け、多数意見を文科相に伝達するだけだ。議論をリードする気はない。あくまで個人的な意見だ」と断った上で発言した。
 さらに、山崎氏は「現在の道徳教育もいらないと思う。現在の学校教育で『内面的な価値』である倫理の教育を行うのは無理だ。国の決まりはこうなっているという客観的な順法精神を教えるべきだ」と
持論を展開した。(2007年4月26日23時33分  読売新聞)

 「持論」というより、それ以外にないんじゃないの?という感じなんですけど。

 えと、そんな中で「客観データと事実を積み上げた政策形成」とは真逆の方向から、「誤った情報や誤解に基づき」「不毛な“政策論争”」を繰り広げ「政策の質」を果てしなく「低下」させ、「親学」とか言い出しているのが教育再生井戸端会議でなくて教育再生会議なんですけど、山内議員がこういうことを書いてパージされないかがやや心配。

 <「客観データと事実を積み上げた政策形成」というのは、一見当たり前のように思われていますが、当たり前ではないのが悲しい現実です。
 この状況を変えていきたいと思います。
衆議院議員 山内康一 の「公募新人奮闘記」 「凶悪化する少年犯罪」のウソ

 本当に、期待していますです(o^-')b

 ↓こちらも是非、ご参考に。興味深い記事ばかりです↑(^^_)

  「治安悪化神話」によって進んだ会議の模様|女子リベ  安原宏美--編集者のブログ  / 今日行く審議会@はてな - 不安社会の言説  / Munchener Brucke - 殺人事件の加害者のほとんどは身内  / 404 Blog Not Found:書評-犯罪不安社会  / 情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士 読んでいない方はぜひお読みください?「治安はほんとうに悪化しているのか」 / 「いじめ」と「自殺」と「殺人」と「社会不安ビジネス」

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» 共同声明 『私たちは現日本政府の体制変革(レジームチェンジ)に反対します』 [私たちは現日本政府の体制変革(レジームチェンジ)に反対します]
この共同声明文は、私、世界平和の野望と村野瀬玲奈さまとの共同作業によるものです。前回4月22日に発表した文案に、呼応のエントリーを立ち上げてくださったみなさん、ご助言くださったみなさん、コメントにより賛意を表... [続きを読む]

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» [Future] 政治家の教育をめぐる冒険 [CROOK]
踊る新聞屋??。: [社会]「『安全神話の崩壊』という神話」が崩壊する足音が聞こえる?かな 率直に山内議員、よくぞ書いていただきましたと拍手、パチパチパチ。 山内議員が何を書いたかというのはコチラ。 衆議院議員 山内康一 の「公募新人奮闘記」: 「凶悪化する少年犯罪... [続きを読む]

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» 少年法の厳罰化 [少年法の厳罰化]
少年法の厳罰化に関する情報をご紹介しています。 [続きを読む]

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