[社会]「体感治安」の次は「ネットの恐怖」だ
えと、「体感治安」という意味不明な言葉が生まれたのはここ5年ほどでないかと思うのですが、さすがに、「体感治安の悪化」はもう通用しなくなってきたのか、今度の「不安」と「恐怖」は、ネットのようです。
これから、「ネットの恐怖」を煽って省庁が予算の分捕りあいをしたり、ネット規制が現実のものとなったり、不安を利用した求心力アップに利用されたりするかもしれません。
犯罪認知件数の増加や検挙率の低下というのは統計のトリックでして、治安実態としてはそれほど変わっていない、むしろ凶悪犯罪は減少傾向にあって(犯罪の質の変化はあるらしい)、さすがにストレートに「治安悪化」キャンペーンはできませんでした。
そこで「体感治安」という変な造語ができて、治安不安が叫ばれてなんとなく不安になる、という不毛なサイクルが繰り返されたのです。
それでも、「犯罪不安社会 誰もが「不審者」? 」「治安はほんとうに悪化しているのか」 といった方々が勇気ある発言を続け、私もちょこっとやりましたが一部の新聞が細々と、「そうではないのだ」と書いたりして、ようやく「安全崩壊神話」が少しずつ崩壊してきたようです。
「体感治安と実際には落差」(o^-')b 東京新聞♪|女子リベ 安原宏美--編集者のブログ
と思ったら、今度の「不安」と「恐怖」はネットのようで。
Yahoo!ニュース - 毎日新聞 - <ネット教育>子供の安全利用で指導員育成 総務省計画
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070219-00000006-mai-soci
「インターネット上の治安に不安」40.1% - 前回調査の約2倍に:Security NEXT
http://www.security-next.com/005487.html
内閣府 治安に関する世論調査
http://www8.cao.go.jp/survey/h18/h18-chian/index.html
さあ来た。
あくまで意識調査なので、ネットの実態を反映しているということはないでしょう。むしろ、メディアが影響が大きく、イコール「ネットが危険」とはならないのですが、こういう発表があると、「ネットは危険」という社会共通認識ができてしまいます。
※もちろん、ネットに負の側面があることを否定するものではありません。
近々、一部の新聞でそういうキャンペーンが始まるかもしれませんね。「ネット君臨」ってまさか…; ̄ロ ̄)
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コメント
>けいさま。コメントありがとうございます。
それは興味深い現象ですよね。
危険があるのは、どこも一緒なのですが、知らないことにこうしたバイアスがかけられると、簡単に「不安の共有」が進むようです。
「体感治安」でも、同様の現象があったかと思います。
今後とも、よろしくです。
>安原さま
コメントありがとうございます。
「ネットの恐怖」は「マッハの恐怖」をぱくったものでして…。あこがれの方なんですけど、水俣病には流石に…
投稿: 管理人@踊る新聞屋-。 | 2007年2月25日 (日) 16時49分
はじめまして。こんばんわ。TBとご紹介いただき、ありがとうございます。「体感治安」調査結果によると「外国人犯罪」「ネット」「飲酒運転による交通事故」ってかんじでしょうか。
もちろんご存知だと思うのですが、「ネット君臨」は柳田さんがすごいことになってますねー、水俣病といっしょですよ(苦笑)
『ネット君臨・識者座談会 一部抜粋
柳田氏 もちろんプラス面を否定しないが、子供たちの人格形成のゆがみの現実を見て議論すべきだ。戦後の日本は負の側面として公害に伴う少数の犠牲者の救済より、経済成長を優先させた。これからもそういう社会を目指すのか、100人のうち98人、99人が1人、2人の犠牲者に配慮して少しだけ利便性を我慢するのかという根源的な問題を議論しないまま、なぜネットは良いから負の議論はやめて進めようと言えるのか分からない。
柳田氏 今の子供たちは自分の頭で考える思考力がすごく遅れているという報告がいろいろある。子育ての中でケータイ、ネットに代表されるIT(情報技術)革命が子供の人間形成にどんな変化をもたらしているのかに僕の最大の関心がある。小規模ながら絵本の読み聞かせやノーテレビデーといった運動に取り組んでみると、子供の反応がそれまでと全然違う。ネットの否定ではなく、必要に応じて使い、できるだけ生身の会話を大事にし、特に親子は肌身で接するべきだ。子供が自然環境に接することはますます重要。親たちにはバーチャル(仮想現実)漬けになる情報環境の問題を真剣に考えてもらいたい。
柳田氏 昭和30年代に水俣病で狂死する重症者が続出してもうやむやにして、経済成長を止めないために、チッソの排水を規制するなと政府高官は言っていた。負の側面を論じるのは新しい技術システムをよりよい形で普及させるためであって、それこそが歴史的に新しい文化を生み出すことになると考える。』
投稿: 安原 | 2007年2月21日 (水) 00時40分
こんばんわ。 おじゃまします。
内閣府 治安に関する世論調査によると
http://www8.cao.go.jp/survey/h18/h18-chian/index.html
(Q3)不安になる場所「インターネット」を選択した人数
(Q7)治安に関する情報の入手方法「インターネット」を選択を選択した人数
該当者数 (Q3) (Q7) Q3÷Q7
20~29歳 160 79 82 0.96
30~39歳 268 143 112 1.28
40~49歳 303 164 81 2.03
50~59歳 393 173 74 2.34
60~69歳 372 118 30 3.91
70歳以上 299 42 9 4.67
*該当者数と結果数値(%)から、選択者人数を計算
年齢層が上がるほど、インターネットで治安に関する情報を入手せず、反してインターネットが不安な場所と答えた割合が大きいようです。
インターネットで治安に関する情報を入手しない=あまり(まったく)ネットを使わないと仮定すると、ネットユーザーでないほど、ネットに治安の不安を感じる、ということになります。
毎日新聞の「ネット君臨」はネット上でも公開されていますが、読者ターゲットは新聞購読者ですよね。 新聞購読者の多くがネットユーザーでないとすると、ネット君臨は読者の<知らない場所=ネット>への不安を煽っている、ということでしょうか。
投稿: けい | 2007年2月20日 (火) 22時33分