[book]新書版「アタリショック」の足音が聞こえる
もう関係者の方々、読書人の方々も薄々気がついているのでしょう。
そろそろ新書版「アタリショック」=供給過剰や粗製濫造により、ユーザーが新書に対する興味を急速に失い、市場需要および市場規模が急激に縮退する現象=がいつ起きても不思議でない情況になっていて、しかし出さないと書店の本棚を確保できないし、売れるうちに売っておけというような、もう誰も引き下がれないチキンゲームの様相なのでしょうか。
というのもここ最近に読んだ新書のうち、お金を出して良かったと感じるのが感覚的に約半数。筆者さんはいずれも著名で実績のある方々ばかりなのに、「う~ん」というような粗製濫造感が、どうにもこうにも拭えない。
新書バブル前は、肌に合う合わないはあるとしても、新書一冊読めばなんとなくお手軽な達成感があったのだけど、最近だと「ありゃ~、失敗」ってのがすごく多い。
読書メモを兼ねて、以下、手元に残っていたものを。
取りあえず手元にあって(※一部、アフィリあり注意)、お金出して良かったと思えるのは、「労働ダンピング―雇用の多様化の果てに」(時流に抗うよう活字は小さいし、読破するのに結構体力と集中力が必要)、「次世代ウェブ グーグルの次のモデル」(やっぱり、ちゃんと取材されている)、「情報のさばき方―新聞記者の実戦ヒント」(100へぇ!)、「ゼロからわかるアインシュタインの発見」(分からなかったけど分かった気がする)、「インテリジェンス 武器なき戦争」(まるで想像できない世界)。
あと、特に米国ウォルマートや欧州の中心市街地再生策の紹介が興味深かった「下流同盟―格差社会とファスト風土」。
素晴らしい筆者さんをそろえているのに、残念ながら「えぇ~!?」というのが、「YouTube革命 テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ」、とか「難民世代―団塊ジュニア下流化白書」など。
「YouTube革命-」は、webを流し読みしていれば手にはいるようなデータにちょっとしたエピソードが紹介されている程度で、読後感が薄い。突っ込みも取材もあまりないように感じる上、「テレビ録画した番組をそのままアップロードしたような映像も多数アップロードされている」というような、ブログ並みのこなれていない記述が散見されたりする。
三浦展氏の「難民世代―団塊ジュニア下流化白書」は期待して購入したのだけど、もうデータが多すぎ。いや、資料としては良いのだろうけど、データの紹介、三浦さんの解釈という一本調子の展開で、途中から見開き2ページ10秒の超流し読みになってしまった。
売れっ子さんには次々声がかかるのだろうけど、三浦さんはちょっと量産、二番煎じ三番煎じが過ぎるのではないか。
出版社の側にも、「格差社会」「団塊ジュニア」「ウェブ」「2.0」で新書出しとけば取りあえずオッケー、なんて臭いがぷんぷんする。
書き手さんも次々出さないと忘れられてしまうというような恐怖感があるのだろうか。
ざっと見るとやっぱり、ちゃんとした出版社の新書はちゃんとしていて、そうでないとこはそれなりで…という傾向があるので、新書買う時はタイトルや筆者さんの名前より、出版社見て決めるのが良いかも。
でも、ソフトバンク新書でも、面白いのが結構あるんですけどねぇ。
生意気言ってすいませんです。腐れ消費者の戯れ言です。
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コメント
yabuさま。
よくあることなので、全然構わないでおいてください。
投稿: 管理人@踊る新聞屋-。 | 2007年2月25日 (日) 16時55分
トラックバック、二重に打ってしまいました。
大変失礼致しました。
ごめんなさい。
投稿: yabu | 2007年2月22日 (木) 01時23分