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2006年2月19日 (日)

民主的徴兵制~格差社会の断面

 自分も学生時代、何度か「自衛隊に入らない。免許とれるよ、飛行機乗れるよ」と勧誘されたことがある。
 外見的な体格は良い上に(実は腰痛持ち)、開店前のパチンコ屋に並ぶような勤勉な生活をしていたから致し方あるまい。 

 さておき、自分は心情的にはいわゆる市民活動に共感しつつ、その方法論や現状認識についていけないことが多い(もともと生活が爛れているので、彼らのような実直で真摯な生き方ができない、ということもある)。

 現状認識で言えば、例えば、徴兵制の問題。
 その復活を危惧する人も多いのだけど、恐らく徴兵制は、特異な事態にならない限りもう復活しまい。
 現実的にあるとすれば、なるほど、極めて民主的かつ自発的な徴兵制だ。

 以下、青字は「選択」2月号の無署名レポート<低下するイラク派遣米兵の「質」-帰還後も仕事がなく社会問題に>の引用。

 <同校のあるマーティンズビルは失業率一二・一%、平均世帯年収が二万七千ドル(約三百十万円)、貧困層(四人家族の場合、年収一万九千三百五十ドル以下)の家庭が一七・五%もいる米国社会の「下流」と呼んでも差し支えない町である。ペンタゴンはそこに着目し、全米中の同町のような場所で活発に勧誘を行っている

 <ペンタゴンは、経済的に貧窮した地方の町村で活発に勧誘運動を展開していた。新兵の一四%が大都市出身者であるのに対し、町村出身者は四四%に達する。さらに三分の二以上の新兵が全米の平均世帯年収以下の家庭出身者で「田舎暮らしの貧しい青年」というのが実像である

 <テキサス大学のロバート・クッシング前社会学部教授が説明する。
 「リクルーターたちは貧しく保守的な町に狙いを定めている。そこでは共和党支持者が多く、イラク戦争の賛同者が多数を占める。そうした環境で育った若者は愛国心を持ち、入隊することを誇りにさえ思う。両親も子供が公僕として国に仕えることを推しさえする。しかし、同じ町の青年が死傷すると状況は一変する」

 <そこにはブッシュ政権の巧みなプロパガンダも作用している。国民が米軍を支援することは政権のイラク政策を後押しするのと同じであるとの思いを植え付けているからだ

 自衛隊のイラク派兵に反対すると、派兵自衛官を侮辱している旨の反論に出くわすことがある。非道いのになると「自衛隊から死者を出るのを望んでいるのか」と頓珍漢な反応が返ってくる。
 どうしてこうも通じないのだろうと思うのだけど、実は、この程度のプロパガンダが割と有効だったのか。

 <イラク帰還兵の多くは満足な職につくこともままならない。(略)米兵士の問題は、米国の敗北を暗示するかのように、大きな社会問題として影を落とし始めている。

 はっきり言うと、自民党とフジテレビが大好きな層がどうなろうと、自分の知ったこっちゃない。ただし、これはいつか自分に跳ね返ってくる問題でもあるのかもしれない。
 人間、少なくとも自分は、極めて利己的なのだ。

 ところで。

<堀江被告の事件 「教育の結果だ」 安倍官房長官 2006/2/18 朝日新聞
 安倍官房長官は17日、東京都八王子市で講演し、ライブドアの堀江貴文前社長について「(事件は)決して規制緩和の結果ではない。やっぱり私は教育の結果ではないかと思う」と語った。
 安倍氏はあわせて今国会での教育基本法改正の必要性を強調、「自民党としては教育基本法の中に『国を愛する心』を書き込んでいきたい」と述べ、自民党の主張通りに改正すべきだとの考えを示した。

 愛国心全開なこの世襲かつ留学経歴詐称疑惑のある官房長官子とその親族は、絶対に国際貢献の最前線に向かうことはないのだろうなぁ。

 教育基本法に「愛国心」を書き込むと、何かが解決するのだろうか。
 いずれにせよ、こういう人物が次の総理にしたい政治家ナンバー1だと聞くと、眩暈がしそうだ。




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コメント

fugaku38様。いやぁ、自分も書こうかどうか迷ったのですが、腹立ちまぎれで書いてしまいました。やっぱり、それをいっちゃあ、自分の職業すら否定することになりますもんね。

投稿: 踊る新聞屋-。@管理人 | 2006年2月20日 (月) 01時32分

こんばんは。エントリーの趣旨は激しく同意します。あえて重箱の隅をつっつくと…

>はっきり言うと、自民党とフジテレビが大好きな層がどうなろうと、自分の知ったこっちゃない。ただし、これはいつか自分に跳ね返ってくる問題でもあるのかもしれない。

やっぱり、それを言っちゃあおしまい。愛国心旺盛な青少年に「イラクに逝ってよし」とは…。跳ね返ってくるかも、ではなくて、間違いなく跳ね返ってきますから。

投稿: fugaku38 | 2006年2月19日 (日) 22時41分

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